制服のお手入れ 基本編

制服のお手入れ 基本編

Tips1 シミがついた!どうすればいい?

シミ抜きは時間勝負。とにかく急いで!

シミ汚れは時間がたつほど、取れにくくなります。できるだけ、速く対処しましよう。その際には、シミの種類に応じた対処が必要です。

【シミ抜きの手順】

  • シミの付いた部分にタオルやハンカチを当てる。
  • シミが付いた布の反対側からブラシや綿棒に液体を付けてたたく。
    あまり強くこすり過ぎて生地を傷めないないように注意!
    ※シミの種類によって『水』『溶剤』『洗剤液』を使い分けましょう。
  • シミをタオルやハンカチに移し出す。
    シミ抜きのあとは洗濯表示に沿って洗濯をしましょう。
    ※それでもシミが取れないときや衣服全体に汚れがついているときは、クリーニング専門店にご相談ください。

チェックポイント:しみの種類と処理について

しみとは通常の洗濯では落ちにくい部分的に付いた汚れです。機械的に除去できるものはブラシやへらなどを使って取り除きます。次に、水溶性のしみは水で、油性のしみは溶剤でたたきだし、続いて洗剤水溶液でたたきだすのが基本です。

しみの種類ステップ1ステップ2
しょう油、ソース、果汁、ケチャップ、カレー、コーヒー、紅茶、日本茶水またはぬるま湯でたたく中性洗剤水溶液でたたく
血液水でたたく 中性洗剤水溶液でたたく
牛乳、バター、衿あか、口紅、ファンデーション、ボールペン、クレヨン、機械油ベンジンでたたく中性洗剤水溶液でたたく
チューインガム冷やしてけずりとる ベンジンでたたく
墨汁ご飯に石けんを混ぜたものでもみだす 石けんで洗う
泥はね乾かないうちに中性洗剤水溶液でたたくよく乾かしてブラシではらう
カビよく乾かしてブラシではらう中性洗剤水溶液でもみ洗いする

Tips2 正しい制服の干し方は?

自然乾燥が基本です。

制服はどのアイテムでも、脱水後はすぐにシワを伸ばし、形を整えて自然乾燥が基本です。
直射日光は、色あせや黄ばみの原因になりますので、避けたほうがよいでしょう。

アイテム干し方干す場所
上着(詰襟・ブレザー)ハンガー掛け風通しの良い日陰
スラックス・スカート吊り干し風通しの良い日陰
シャツ・ブラウスハンガー掛け風通しの良い日陰
ニット平干し(図D参照)風通しの良い日陰

【干すときのコツ】

  • スラックス・スカートは、内側のポケット部分が乾きにくいので、裏返しに干すと均等に乾きやすくなります。(図C参照)
  • 風通しの良い日陰が見当たらない場合は、若干乾きにくくなりますが、洗濯ものに直射日光があたらないよう、バスタオル等で覆うのもひとつの方法です。(図E参照)

注意!!タンブラー乾燥機での加熱乾燥は、生地の劣化や芯地の縮みなど、型くずれの原因になるため使用しないでください。

Tips3 制服にあう洗剤は?

中性洗剤を使用しましょう。

市販されている衣料用 洗剤には大きく分けて2種類のものがあります。

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•一般的な衣料用洗剤、石けん = アルカリ性(市販商品名:アリエール、アタック、トップ等)
•ウール・おしゃれ着・ドライマーク衣料用洗剤 = 中性(市販商品名:エマール、モノゲン、アクロン等)

ウールはアルカリに弱いので、ウール混の制服を洗濯する場合は、ウール・おしゃれ着洗いなどと表示された中性洗剤を使用しましょう。塩素系漂白剤の使用は色あせの原因になるので、使用は避けてください。

まめ知識

一般的な衣料用洗剤には、洗い上がりを白くみせる蛍光増白剤が含まれているものがあります。 これは、真っ白なシャツ、ブラウスにはいいのですが、生成りや色柄ものには不向きで、色があせたようになる場合があります。 濃い色のものが多い制服には、『無けい光』と表示された洗剤を使用すると、色が長持ちします。

チェックポイント:衣料用洗剤の配合成分

衣料用洗剤にはいろいろな成分が配合されています。その主成分は界面活性剤で汚れを落とす働きがあります。 その他に界面活性剤の働きを助けるビルダーや各種添加剤が含まれています。

界面活性剤

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•石けん
•合成界面活性剤
◦直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
◦アルキル硫酸ナトリウム
◦アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム
◦アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム
◦アルファスルホ脂肪酸エステル
◦ポリオキシエチレンアルキルエーテル

界面活性剤の働き

界面活性剤は分子の中に水になじむ部分(親水基)と油になじむ部分(親油基)をもっています。 界面活性剤の汚れを落とすはたらきを下図に示します。 lsn1_02_img02

ビルダー

成分名 体表例 働き
水軟化剤 アルミノけい酸塩 水に含まれる高度成分(カルシウムイオンやマグネシウムイオンなど)を取り除く
アルカリ剤 炭酸塩 けい酸塩 洗濯液をアルカリ性に保つ
再汚染防止剤 ポリアクリル酸ナトリウム カルポキシメチルセルロース 汚れを包み込む

各種添加剤

成分名 体表例 働き
酸素 プロアテーゼ リパーゼ アミラーゼ セルラーゼ 水に含まれる高度成分(カルシウムイオンやマグネシウムイオンなど)を取り除く
蛍光増白剤 洗濯液をアルカリ性に保つ
漂白剤 過炭酸ナトリウム 過ホウ酸ナトリウム 汚れを包み込む
柔軟剤 陽イオン界面活性剤

Tips4 制服を上手に洗うコツは?

洗濯前のチェックと、スピーディーな脱水がポイントです。

【洗濯前のチェック】

洗濯前に制服のチェックを行えばボタンがなくなったり、シミが残ってしまうのを防ぐことができます。
•ポケットの中を空にして、ホコリ等を払い出す。
•ボタンが取れかかったり、ほつれた箇所がないか確認。
→ボタンの取れかけや、ほつれは、洗濯前に直しておかないとボタンがなくなったり、ほつれが広がる原因になります。
•衿や袖口などの汚れが激しい部分は、石けん等であらかじめ部分洗いしておくと汚れが落ちやすくなります。

【洗濯機で洗う場合】

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糸くず等が付着しないように、制服は単独で洗いましょう。
•ボタンやファスナーをとめて、形を整えて裏返してネットに入れる。
•詰襟の前ボタンは簡単に取り外しができるので外してから、ネットに入れる。
•水温は30℃ぐらいが適当。ウール混の場合は30℃以下にしてください。
•脱水は30秒~60秒程度。長く脱水するとシワがつきやすくなります。

【手洗いの場合】

洗濯物同士がこすれて、生地が痛むのを防ぐためと、糸くず等が付着しないように制服は単独で洗いましょう。
•ボタンやファスナーを止めて、形を整える。
•詰襟の前ボタンは簡単に取り外しができるので外してから洗う。
•水温は30℃ぐらいが適当。ウール混の場合は30℃以下にしてください。
•ゆっくりていねいに押し洗い。もみ洗いや生地同士をこすり合わせる洗い方は、縮みの原因になる場合がありますので避けてください。
•脱水も、押し洗いの要領でゆっくり押しながら行ってください。生地を捻って脱水すると生地が痛みやすく、シワがつきやすくなります。

Tips5 制服は家で洗えるの?

最近は大半の制服が家で洗えます。

制服は主にウール、綿、ポリエステル、アクリルなどの素材を使用しています。 家庭洗濯ができるかできないかを大きく分けると下記のようになります。
ウール50%以上 ドライクリーニング
ウール50%以下 家庭洗濯 (洗濯機、または手洗い)
綿・ポリエステル素材 家庭洗濯 (洗濯機、または手洗い)
ウールはデリケートな素材です。ウールが多く含まれる素材は、ドライクリーニングに出すことをおすすめします。
※制服に使用している付属物(ボタンやテープ類など)や縫製仕様によっては、家庭洗濯ができないものもありますので、品質表示に付いている絵表示を必ず確認してください。

チェックポイント:衣料取扱絵表示について

絵表示で解説されている方法にそったお手入れをしましょう。
表示 解説 表示 解説
液温は95度を限度とし、洗濯機で洗濯ができる つり干しがよい
液温は70度を限度とし、洗濯機で洗濯ができる 日陰のつり干しがよい
液温は60度を限度とし、洗濯機で洗濯ができる ぬれつり干しがよい
液温は60度を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる 日陰のぬれつり干しがよい
液温は50度を限度とし、洗濯機で洗濯ができる 平干しがよい
液温は50度を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる 日陰の平干しがよい
液温は40度を限度とし、洗濯機で洗濯ができる ぬれ平干しがよい
液温は40度を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる 日陰のぬれ平干しがよい
液温は40度を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる 底面温度200度を限度としてアイロン仕上げができる
液温は30度を限度とし、洗濯機で洗濯ができる 底面温度150度を限度としてアイロン仕上げができる
液温は30度を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる 底面温度110度を限度としてアイロン仕上げができる
液温は30度を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる アイロン仕上げ禁止
液温は40度を限度とし、手洗いができる パークロロエチレン及び石油系溶剤によるドライクリーニングができる
家庭での洗濯禁止 パークロロエチレン及び石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる
塩素系及び酸素系の漂白剤を使用して漂白ができる 石油系溶剤によるドライクリーニングができる
酸素系漂白剤の使用はできるが、塩素系漂白剤は使用禁止 石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる
塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止 ドライクリーニング禁止
タンブル乾燥ができる(排気温度上限80度) ウエットクリーニングができる
低い温度でのタンブル乾燥ができる(排気温度上限60度) 弱い操作によるウエットクリーニングができる
タンブル乾燥禁止 非常に弱い操作によるウエットクリーニングができる
ウエットクリーニング禁止
※1.ぬれ干しとは、洗濯機による脱水や、手でねじり絞りをしないで干すことです。 ※2.ウエットクリーニングとは、クリーニング店が特殊な技術で行うプロの水洗いと仕上げまで含む洗濯です。

チェックポイント:衣料用繊維の種類と性質

衣料用繊維の種類

布は繊維でできています。衣料用繊維には自然界の動植物を利用した天然繊維と、人工的につくった化学繊維があります。
天然繊維
植物繊維 綿、麻
動物繊維 羊毛、絹
化学繊維
再生繊維 レーヨン
半合成繊維 アセテート
合成繊維 ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリウレタン

衣料用繊維の性質

繊維によって異なった外観や性質をもっています。 そのため、衣料の用途に合わせて適切な繊維が使われています。
綿
•吸湿性、吸水性が大きい
•しわになりやすい


•吸湿性、吸水性が大きい
•しわになりやすい
•はりや光沢がある

羊毛
•吸湿性が大きく、吸水性が小さい
•しわになりやすい
•伸縮性、保湿性が大きい
•しわになりやすい
•アルカリに弱い
•紫外線にあたると黄ばむ
•食害されやすい
•繊維同士が絡み合いやすい(フェルト化)


•吸湿性、吸水性が大きい
•染色性がよい
•光沢やきしみ感がある
•アルカリに弱い
•紫外線にあたると黄ばむ
•食害されやすい
•細かい毛羽立ちが起こりやすい(フィブリル化)

レーヨン
•吸湿性、吸水性が大きい
•しわになりやすい
•細かい手羽立ちが起こりやすい(フィブリル化)

ナイロン
•丈夫である
•軽い
•しわになりやすい
•染色性がよい
•紫外線にあたると黄ばむ

ポリエステル
•丈夫である
•しわになりにくい
•帯電しやすい

アクリル
•軽い
•しわになりにくい
•染色性がよい
•羊毛に近い風合いをもつ

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